ビデオゲームとイリンクスのほとり

ビデオゲームや映画を中心としたレビュー・コラム記事です。 Twitter ID: @turqu_boardgame

映画などの感想についてはこちら『映画と映像とテキストと』で書いています。

 

 

Butterfly Soup. The importance of not limiting.

The original article (japanese) 傑作『バタフライスープ』が示すもの。私たちは「属性」の組み合わせではない - ビデオゲームとイリンクスのほとり -------- There's a masterpiece novel game called Butterfly Soup which can be played in Japanese on …

ゲームは不健全であるということの心地良さについて

どこかの地方自治体で、ゲームのプレイ時間を規制する条例ができるとか。そんな話をテキトーに耳にしていると、ゲームが大好きな諸氏から「そんな条例はけしからん」という批判が出る。ビデオゲーム大好きな私からしても、そんな条例は困ったことだと思うの…

『十三機兵防衛圏』必然性の物足りなさとその革新性

2019年。ヴァニラウェア制作。主人公が13人もいるアドベンチャーゲームと聞いては、その手の群像劇的なゲームが大好きな自分としてはプレイしないわけにはいかなかった。クリアして、アーカイブを読み倒す楽しさを十分に堪能したので、元は取ったなと思う。…

『ゼルダ無双』と『FE無双』の敵の湧き方が気に入らない

『ゼルダ無双』も『FE無双(ファイアーエムブレム 無双)』も、どちらの作品も、それなりに良くできているとは思う。しかし両作品ともに、敵の湧き方がとても気に入らない。同じような感想を持つ人もいるだろうと思うので、書き記しておきたい。 昔の真・三…

『デス ストランディング』はプレイする人みんなを批評家にする

2019年リリース。小島秀夫監督作品。『デス ストランディング』(以下、デススト)は、今年、発売前に最も注目されたゲームだろう。何が面白いのか分からない訳ではないのに、なかなかその魅力を言葉にする事が難しい。そんな不思議な作品であるが、個人的に…

手堅いが驚きの少ない『ルイージマンション3』

2019年リリース。『ルイージマンション3』は確実に面白いゲームではあるが、新奇性という点ではどこか物足りなさを感じさせる作品だった。 このゲームを遊んでいると『ASTRO BOT』のことを考えてしまう。PSVRという新鮮な環境で、古典的なプラットフォームア…

『オブラ・ディン号の帰港 Return of the Obra Dinn』の情報の飢餓感の良さについて

※本記事では物語などのネタバレはしてません。 ニンテンドースイッチ版『オブラディン号の帰港(Return of the Obra Dinn)』をクリアした。一応攻略情報などはシャットアウトして、なんとか自力で60人全員の安否を解明できた。クリアまで10時間。とても素晴…

スマホゲーム『フローレンス』の逆説的な表現方法の素晴らしさについて

2018年にスマホでリリースされた『フローレンス(Florence)』。本当に素晴らしいゲームで、多くの人が絶賛するように将来にわたって何年も参照される傑作だろう。 日常生活の何気ない動作をささやかなインタラクション*1で表現したところに本作の特徴がある…

『アストラルチェイン』ゲームとして「純粋」じゃないところが好きという感覚について

2019年。ニンテンドースイッチで発売された『アストラルチェイン』。素晴らしいアクションゲームだった。「拮抗」難易度で一通りクリアしたが、そこまで難しくなかったため、多少のガチャプレイでも進めることができて非常に気持ちよく遊べた。発売前は『ニ…

『ファイアーエムブレム 風花雪月』は期待以下の作品だと思ったが、2周目にガラッと印象が変わった

初めてファイアーエムブレムをクリアできた*1。2019年に発売されたシリーズ最新作『ファイアーエムブレム 風花雪月』。面白かったかと問われれば、正直そこまで面白かったわけではない。期待したほどストーリーも会話テキストも楽しめなかった。メタスコアな…

『キャサリン フルボディ』をクリアした

良かった。ゲーム部分はブロックを適切に移動させながら上へ上へと壁を登っていくパズルゲーム。パズルゲームらしく抽象度が高く、壁やブロックがその物語世界の中で何を表現しているのかが特に明示されないので、物語パートとゲームパートの分離度が非常に…

「ソシャゲがダメな理由」なんて、そんな都合のいい普遍的な理屈など存在しない

わたしは、いわゆる「ソシャゲ」が嫌いだ。「ソシャゲ」という呼び名が良いかはよくわからない。「ガチャゲー」でもいい。とにかく「あの手」のゲームが好きではない。ちょっとばかし憎んでさえいると言ってもいい。しかしこんなわたしでも、ネットを見てい…

『マーベル アルティメット アライアンス3』は素晴らしい作品だ

ニンテンドースイッチで2019年の7月19日に発売された『マーベル アルティメット アライアンス 3(Marvel Ultimate Alliance 3)』は素晴らしい作品だ。確かにマーベル作品をある程度知っていることが、この作品を楽しむ前提になるところはあるだろう。しかし…

任天堂の「遊び捨てる」感覚の美しさについて

任天堂は多くの人に愛されているゲーム会社だ。任天堂のやることは、とにかく素晴らしくて、面白くて、新奇性があって、と過剰に褒めたくなる人もいる。最近は話題にならなくなったが、今から10年くらい前、任天堂が2007年の10月にファミコンの修理サポート…

『デトロイト:ビカム ヒューマン』にしっくりこない理由

2018年にソニー・インタラクティブ・エンタテインメントから発売された『デトロイト:ビカム ヒューマン(Detroit : Become Human)』という中々評判の良いゲームがある。この作品は、一般的にアドベンチャーゲームと呼ばれるタイプのゲームであり、いくつか…

『マインクラフト』を遊んでいると、自分の凡庸さがよく分かる

久しぶりに『マインクラフト』を遊んでいる。ニンテンドースイッチ版のマイクラを勢いで購入してしまったので、いちから遊んでいるのだが、やっぱり面白い。特にサバイバルモードの序盤の展開はとても良くできていると改めて感じた。 マイクラは自分がいかに…

まだ「受付嬢」と呼ぶか。モンハンワールドの受付嬢を英語でなんと言うのか?

『モンスターハンター』シリーズでは初代から「受付嬢」と呼ばれるキャラクターが登場する。2018年にリリースされた最新作の『モンスターハンターワールド(以下、MHW)』でも受付嬢と呼ばれるキャラクターがいる。下記の画像はMHWの公式ページにある登場人…

『プレイ・マターズ 遊び心の哲学』感想文

面白かった。特に最後の方のチャプター7「デザインから建築へ」とチャプター8「コンピュータ時代の遊び」の各章は、ほとばしるドライブ感が楽しい。挑発される気持ち良さがあった。 本書はゲームについての本ではなく、「遊び」を主題としている。そして、遊…

『ビートセイバー(Beat Saber)』をプレイした。

PSVRで『ビートセイバー(Beat Saber)』をプレイした。Moveコントローラーが2本必要なので、始めるには少し敷居が高いが、これは良いゲームだった。 このゲームのプレイ動画などを見れば、どういうゲームなのかはだいたい想像がつくと思う。そして実際、そ…

AIとゲームで対戦するということ

以前ツイッターで書いたことをまとめました。(まとまってない) AIが人と見分けがつかない動きをするようになった時に、人は果たして「相手がAIだ」と分かっていても満足するのだろうか。人は対戦の中身だけではなく「(人であるとかAIであるとかの)肩書き…

『ナイト・イン・ザ・ウッズ』をクリアした。

『ナイト・イン・ザ・ウッズ(Night in the Woods)』をクリアした。素晴らしい作品だった。アメリカ文学に対する教養が全くないので想像するだけだが、色々な文芸作品からの影響を感じる。下記記事のフラナリー・オコナーも全然読んだ事がないので、ぜひ機…

傑作『バタフライスープ』が示すもの。私たちは「属性」の組み合わせではない

English version : Butterfly Soup. The importance of not limiting. - ビデオゲームとイリンクスのほとり -------- 『バタフライスープ』という傑作ノベルゲームがある。PCで日本語でもプレイできるので、是非多くの人にプレイしてほしい(ちなみに、お金…

傑作インディーゲーム『セレステ(CELESTE)』ゲームにしかできない物語表現の極点

『セレステ(CELESTE)』は歯ごたえのあるアクションゲームである。クリアまでに2000回以上も死ぬことになったが、その旅は単に「歯ごたえがある」旅ではなかった。それは「自らを救済する旅」であった。それは一体どういうことなのか。単なるアクションゲー…

『ドラクエ11』になぜ我々はガツンとやられてしまったのか?

※本記事はドラクエ11の結末を含め様々なネタバレを含みます。 『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』は名作である。これはプレイ開始当初には考えもしなかった評価である。しかしクリア後そのように評価せざるを得ないという気持ちになった。おそらく…

『ゼルダの伝説 BotW』の探索はなぜワクワクするのか。新作ゼルダに宿る『ハズレの美学』

『ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド』は稀代の傑作である。それゆえ『ゼルダの伝説BotW』を褒める記事は既にたくさん存在する。だから、もうこれ以上何を言うのかという思いがないではない。しかし咲き乱れる賞賛の中に、もう1つぐらいささやかな記…

【レビュー】No Man's Sky(ノーマンズスカイ)~あらゆるスピードを超えた先にあるもの~

「ゲームらしさ」とは一体何なのだろうか。ゲームをするというのは、何かを競い合ったり、課題に頭をひねったり、世界を救ったりすることだけではないはずだ。ただ単にプレイをする。ただコントローラーを操作させるだけでもいいじゃないか。 ノーマンズスカ…

自分的ゲームオブザイヤー2015 ~膨大なクエストは何のためにあるのか?~

ノミネート作品 ・ブラッドボーン(Bloodborne)・ウィッチャー3 ワイルドハント(Witcher 3 : Wild Hunt)・カオスチャイルド(Chaos child)・フォールアウト4(Fallout 4) 上記に挙げた4本はいずれ劣らぬ名作。今年はこのように優れた作品を4本も挙げる…

【考察】カオスチャイルドのTRUEエンドの「大ネタ」は必要だったのか?【妄想】

※【ネタバレ注意!!】なるべくあからさまなネタバレはしないように書きますが、どうしてもゲーム内のネタに言及している部分があります。未プレイの方は実際にゲームを(Trueエンドまで)クリアした後に読んでいただいた方がいいと思います。 妄想科学アド…

【海外翻訳記事】ストーリーテリングの観点から~チャイルドオブライトVSバリアントハート

本記事は、アメリカのゲームサイトGamasutraに投稿されたレビュー記事になります。レビュー対象は「バリアントハート:ザ・グレイトウォー」と「チャイルドオブライト」。この2作品をストーリーテリングの観点から比較考察しています。なかなか辛辣なレビュ…

ダウンロードコンテンツや課金要素はどのように嫌われているのか? - 課金嫌いを分類する

本稿は「ダウンロードコンテンツ(DLC)及び課金要素」が「どのように嫌われているのか」をまとめた記事である。 もちろん「課金要素を嫌う」「DLCを嫌う」と言っても、様々な形がある。それらを一度整理したいと思っている。また、近いうちに「DLCや課金要…