ビデオゲームとイリンクスのほとり

ビデオゲームを中心としたレビュー・コラム記事です。 映画の感想は『映画と映像とテキストと』というブログに書いてます。https://turque-moviereview.hatenablog.com/ Twitter ID: @turqu_boardgame

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『ビートセイバー(Beat Saber)』をプレイした。

PSVRで『ビートセイバー(Beat Saber)』をプレイした。Moveコントローラーが2本必要なので、始めるには少し敷居が高いが、これは良いゲームだった。

 

このゲームのプレイ動画などを見れば、どういうゲームなのかはだいたい想像がつくと思う。そして実際、その通りのゲームである。意外性はほとんどない。しかし、驚くべきはそのプレイに伴う快感だ。全く想像通りのゲーム内容でありながら、想像の一段上を行く快感がある。プレイする前は「まあ、楽しそうだよね」と斜に構えていたが、実際にやってみたら、リズムに合わせてスパスパとキューブが斬る気持ち良さ、その体験の純度の高さに驚いてしまった。この気持ち良さは、職人的な手の込んだ調整により実現されている部分も大きいのかももしれない。

 

VRリズムゲームとしては『サンパー(Thumper)』があった。あのゲームは視覚的インパクトと低音の押しの強さで迫ってくる感じが印象的だったが、『ビートセイバー』はもっと素直にリズムに乗る楽しさを提供してくれる。ヘッドセットを被るなど始めるのに手間がかかるVRゲームだからこそ、このスマートさは非常に上手く機能している。

 

黒い背景画面に、線画的でシンプルなオブジェクトというのは『Rez』を想起させる。音ゲーらしいビジュアルであるが、VRゲームの場合、こういうビジュアルに安心感というか、落ち着きの良さを感じる。それは、ちょうど現状のVR機器が持つスペックで「無理をしていない感じ」が、このゲームの持つ長所として感じられているからかもしれない。VRはまだ発展途上にある技術だが、だからこそ生まれた傑作だとも思う。

 

しかし、このゲーム、難しい。キャンペーンモードで難易度Hardが出現するあたりから、何回もやり直しが必要なステージが連続して出てくる。やはりVRゲームと難しさというのは共存が難しい。ヘッドセットを被る煩わしさが何回もやり直す気持ちを萎えさせる。VRゲームで何度も繰り返し上達していくタイプのゲームをどのようにプレイヤーに頑張らせるか。その課題は、ハードの進化に依るところが大きいだろう。しかしそれ以外のソフトウェア的な努力がどのようになされるかも楽しみにしたいところだ。