ビデオゲームとイリンクスのほとり

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『トニーホーク プロスケーター 1+2 』で初心者が10万点を取るためのガイド

2020年9月に発売された『トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2 (Tony hawk's Pro Skater 1+2 )』。私はPS2で発売された『3』以来のプレイで、ほとんど操作を忘れていたため、最初、よく分からずに苦労した。同じような悩みを抱えている購入者もいると思うので、そういう人がSchool(レベル2)で10万点を取るレベルにまで上達するための初心者ガイドを書きたいと思う。私自身は決してプレイが上手いわけではない。しかしそんな不器用な人にも、どういう準備をして、どういう努力をすれば10万点を取ることができるのか、その道筋を示せたら良いなと思う。なお操作は全てPS4準拠で示している。また、本記事の最後に本作の簡単なレビューを書いている。

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上手すぎる動画は参考にならない

何をしたら上手くなるのか、そのヒントを得たくてYouTubeでプレイ動画を探す人も多いだろう。しかしコンボを大量に繋げて高得点を叩き出すような動画は上手過ぎて参考にならない。初心者は何をしているのかさえ理解できなかったりする。だからと言って絶望する必要はない。ネット動画で参考にすべきは高得点を出す動画ではなく、チャレンジ目標や収集物を集めるための動画である。" S - K - A - T - E "や消火栓(Warehouseレベル)などをどのように集めたら良いのかは動画を参考にすると良い。もちろん自力で集めても良いが、探索がそこまで楽しいゲームではないし、2分間という制限の中で探すのもストレスが溜まる。YouTubeで "tony hawk goals  mall"のように検索すれば、チャレンジ目標達成のための動画はいくらでも見つかる(ちなみに、最後の"mall"はステージ名なので、必要に応じて、"school"など別のステージ名の単語に変えて欲しい)。さっさと動画を見て、まずは集めてしまうのが良いだろう。収集物をはじめとしたチャレンジ目標は実はチュートリアルの側面もある。チャレンジ目標を達成することで、基本的な操作を覚えることができるので、まずは高得点を挙げる前に一通りプロスコアとシックスコア以外の目標達成をオススメしたい。

 

「マニュアル」を覚えろ

本作は日本語吹替えの比較的丁寧なチュートリアルが備わっている。しかしこのチュートリアルで説明が不親切なものの一つに「マニュアル」という技がある。私はガチャガチャやっているうちにチュートリアルをクリアしてしまったため、最初、「マニュアル」がどのように出す技なのか正確に理解できていなかった。「マニュアル」は、スティックを上から下に素早く弾くことで出すことができる。逆に下から上へと弾くことで「ノーズマニュアル」という技を出せる。普通に滑っている時にも出せるのだが、着地した瞬間に合わせて出すことで、コンボをつなげることができるため、高いスコアを出すためには必須の技だ。「マニュアル」中にも左右への移動ができ、次にグラインドしやすい場所にマニュアルで動いて、コンボを繋げるのは高得点のための基本的な動きとなる。

 

ステータスポイントを上げろ

YouTubeなどでプレイ動画を見ていると、自分がプレイするよりも高くジャンプできているように見えることがあると思う。その要因の一つがステータスだ。各ステージには何個かstats point が配備されている*1。これを取ることでステータスを上げることができる。まずはエアーとスピードのステータスを上げることをオススメする。自分は最初にその2つのステータスを最大まで上げた。

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スペシャルトリックを設定しろ

メニュー画面において、スペシャルトリックの設定ができる。デフォルトで3つのスペシャルトリックが設定されているが、初期状態で5つまで設定できる。残りの2つの空きスペースに追加でスペシャルトリックを設定しよう。オススメは、地上にいる時に出せるマニュアル派生の技だ。ぜひ1つは設定しておこう。地上でジャンプから簡単に出せるし、失敗しにくいため、得点を伸ばすためにはコスパが良い。ただ何を設定しても構わない。色々試してみてもいいだろう。技を多彩に出せるようになるとプレイのモチベーションも維持しやすい。

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ジャンプは遅めに入力しろ

先述の通り、ネットでプレイ動画を見ていると信じられないほど高く、遠くまでジャンプしているのを見ることがあるが、あれはステータス以外にジャンプボタンを離すタイミングがポイントである。ジャンプボタンを離すのはかなり遅めで、もうボードが地面に設置していないかも、と思うくらいのタイミングで離した方が高く、遠くへ飛ぶことができる。トニー・ホークの固有技である"The 900"を出したり、天井に近いレールに到達するには、高いジャンプをする必要がある。ちなみにスペシャルメーターが溜まった状態だとスピードも滞空時間も長くなる。ステータス、ジャンプボタンを離すタイミング、スペシャルメーターの3点がジャンプを高く飛ぶための重要なファクターとなる。

 

まずは回転(スピン)しないで飛べ

グラブ技もフリップ技も方向キーかスティックの入力を伴うため、どうしても技を出すと、同時にキャラが回転(スピン)しがちである。しかし回転すると、途端に着地が難しくなってしまう。しかし、スティック(方向キー)の入力は、フリップ(□)やグラブ(○)を押すタイミングだけで良いので、右や左などの入力をずっと入れ続ける必要はない。なので、最初はあまり回転を欲張らないで、技単体で出して確実に着地して点を取ることを心がけた方が良いだろう。その上で得点を伸ばすには、回転ではなく、次の節に示す「技の複数回入力」によって行った方が良い。

  

フリップは複数回入力できる

フリップ技は得点が伸びにくい。グラブ技に比べても低く、単発だと数百点程度であるため、得点をどのように伸ばしたら良いかと悩む人もいるだろう。そこで回転を混ぜて得点を伸ばそうとすると途端に難しくなってしまう。なので回転よりも「フリップの複数回入力」を狙う方が良い。最初は2回入力するダブルフリップを積極的に行い、余裕のある大ジャンプではトリプルフリップを狙おう。そしてトリプルフリップを狙うと自然とキャラが回転しがちになる。その時に初めて、回転を織り混ぜることを考え始めるのが良いのではないだろうか。最初に単発技と回転を組み合わせることを狙うと、得点が伸びない割に難しい、という状態に陥ることになる。

 

スペシャルトリックの後はリバート!

上記のような点を考慮した上で、練習を積み重ねることで、おそらく10万点獲得が視野に入ってくるのではないだろうか。そうなるとゲームはめちゃくちゃ楽しくなってくる。更に得点を簡単に伸ばすには、リバートを織り混ぜるのが良い。リバートはハーフパイプやボウル状で垂直にジャンプして技を出した後、着地と同時にR2ボタンを押すことで出すことができる。ボードを前後逆にする動き(スイッチ)で、単純に技の得点がそれだけで倍になる。スペシャルトリックは4000点とか5000点のスコアが一回で手に入る。これは必ずリバートを混ぜて得点を倍にして1万点近くを獲得しておきたいところ。こうすることで、シックスコアの達成にかなり近づくことになるだろう。もちろんリバートの使い道はそれだけではなく、一番重要なのはコンボを繋げられるという点だ。ジャンプ技→リバート→マニュアル→グラインドというようにコンボを繋ぐことも、余裕ができたら狙うようにすると良いだろう。

 

リバート(R2)ボタンの他の使い方

リバートを発動するためのR2ボタンには覚えておいた方がいい他の使い方が2つある。

一つ目は着地制御だ。ハーフパイプなどのランプから垂直に飛んだ後、上手くランプの曲面に着地できず、平らな地面に落ちそうになることがある。そのような時にR2ボタンを押すことで姿勢をまっすぐに戻すことができて、失敗にならずに済む。

二つ目はランプの抜け出しである。チュートリアルでもランプから抜け出すには、スティックを前方(↑)に入れてジャンプするやり方を教えられるが、実はR2を押しながらジャンプすることで、垂直に飛ぶのではなくて、乗り越えて飛ぶことが可能である。収集物の回収などで、自由に移動したい時には必要となる技だろう。

 

最後に簡単なレビューを

本作のチュートリアルは比較的良くできているが、やはり最初に壁を感じるゲームであると思う。過去にオリジナルを遊んだ人ならいざ知らず、初めて本シリーズに触れた人には厳しさがある。しかし努力には確実に応えてくれるゲームであり、なによりも努力の成果がかなり早いタイミングで確認できるゲームでもある。2分間という1プレイの短さとリスタートのローディングの速さなども長所と言える。開始5秒で上手くいかなかったら、リスタートする、そんなプレイができるようになればもはや本作にハマってきたと言えるのではないだろうか。

 

本作はメタクリティックスでも高評価されているが、最初に壁を感じてしまうと、本作がノスタルジーによって評価されているのではないかと疑念を抱く人もいるかもしれない。懐かしくない人には面白くないゲームではないか?というわけだ。しかしそんなことはない。本作は非常に丁寧に作られている。とにかく上達の快感をかなり早いテンポで感じさせる手堅い面白さを持ったゲームである。グラフィックの向上はしているものの、「ありえない動き」を許容するゲームらしいゲームであり、いい意味でリアリズムを適度に無視している。オープンワールドで比較的リアリズムを追求した『skate.』シリーズのような現代性はないかもしれないが、やや古臭そうに思える本作のゲームメカニクスは、全然今の時代にも耐えうる面白さを備えている。

 

楽しむためにはある程度の練習は必要であるものの、あらゆる動きを全て計算して、精密なムーブによって高得点を稼ぐような遊びだけが本作の楽しみ方ではない。本作の良さはある程度の「ユルさ」にあると思う。ゲームで設定されているチャレンジ目標を達成するには、そこまでギチギチにプレイを洗練させる必要はない。そのため、いい感じに自分らしい遊びを構築することができる。ここが本作の大きな美点ではないかと思う。「自由」と「縛り」の理想的なバランスが成立しているゲームだろう。

 

最後に下手くそながらSchoolのステージでシックスコアをギリギリ達成した時の動画を示して終わりたい。この動画は参考にすべきものというよりも、このぐらい下手クソでもシックスコアが達成できるんだ、という励ましとして捉えてもらえるとありがたい。このプレイを「上手くねぇな」と思えるようになれば、もう初心者ではないだろう。

youtu.be

 

*1:stats pointとは別に各ステージにはVの文字のアイコンが置かれているが、これはVicarious Visions ロゴと呼ばれているもの。Vicarious Visionsは本作の開発スタジオの名前であり、このロゴを取ることで、開発者の名前や会社ロゴをゲーム内に登場させることができる。