2021年の2月に、突如としてSteamに新星のこどく現れた『Valheim』。オープンワールドのサバイバルアクションと言えば、もはや名作がひしめくレッドオーシャンであり、食傷気味とも言えるジャンルだろう。しかし、本作は遊んでみると実に遊びやすく面白いゲームだった。早期アクセスで荒削りなのに遊びやすいというのは、一見矛盾するようだが、これを成立させたところが本作品の特徴ではないかと思う。
本稿では、多くの人がキーボード&マウスでプレイしているだろう中、どうしてもゲームパッド(コントローラー)でプレイしたい人のための情報を載せておきたいと思う。あと多少のプレイの感想を。
ゲームパッドで遊ぶ時に知っておきたい操作方法
現時点(2021年2月)の段階で、『Valheim』はゲームパッド(ゲームコントローラー)でのプレイに対応しているが、一部の操作はキーボードでないと操作できない。ここでは、ゲームパッドでの操作で疑問に思いやすい操作方法について記したい。なお、Xboxコントローラーでのボタン表記に準じて記す。PSコントローラーなどを使っている人は適宜読み替えて欲しい。*1
【知ってると便利な操作】
- スタックしてあるアイテムから一部を分ける → LT + Aボタン
- アイテムを捨てる → RT + Aボタン
- チェストにアイテムを移す → RT + Aボタン(捨てるのと同じ操作)
- エイクスュルの能力を発動する → 十字キーの下
- 1〜8のショートカットキーを選択する → 十字キーの左右
- ショートカットキーのアイテムを使う → 十字キーの上
- 武器の納刀 → Rスティックの押し込み
以上の操作を知っているとだいたいの操作はゲームパッドで可能になると思われる。今後更にゲームパッドでの操作がサポートされていくことを期待したい。
【現状マウス&キーボードでしかできない操作】
- 地図上にランドマークを付けて(マウスではダブルクリック)、名前を付ける
- 標識(Sign)のテキストを入力する
ゲームを15時間ほどプレイしての感想
15時間ほど『Valheim』プレイしてみて思ったのは、「ソロでも結構遊べるなあ」ということ。多少作業感のあるところもあるが、思いのほか、一人で遊んでいてもなんとかなる。また、このゲームは「やれることが限られている今だからこそ魅力がある」面もあるだろうと思う。
かなりシリアルなメインの攻略ルートがあり、それを追うだけでもそれなりのボリューム。早期アクセスで2000円という価格の安さもあって、十分にそれで満腹感がある。その上で、試行錯誤する建築や探索という要素には、現時点でやれることはそれほど多くない。しかし他のサバイバルアクションの作品と比べると、逆にその方が嬉しいのかもしれない。やれることが多いと億劫になってしまうからだ。
その典型的な場面は、初めて建築して拠点となる家を完成させた時に強く感じた。
この家、ほとんど何もがんばらずに直方体に屋根を乗せただけの家、いわば豆腐建築。しかしちゃんとそれなりの見栄えになる。用意されている部品が素敵で、いい具合に素朴な家屋としての表現をしてくれる。
やれることは少ないとは言ったが、例えば、鍬で地面を平らに整地できたりと、魅力的な機能は備わっている。プレイし始めのプレイヤーの「あれができたらいいな」が素直に用意されていると感じる。また、細かい話かもしれないが、テキストの入力も基本的にはアルファベットの場合、大文字のみであるところも嬉しい仕様だった(ちなみに日本語もいける)。内部的には小文字と大文字を分けているようだが、ゲーム内表示(標識や地図マーカー)としては常に大文字で表現される。この辺りも単に開発の省力化の結果かもしれないが、入力にあたってのストレスの少なさに貢献しているのではないだろうか。細部でかゆいところに手が届いているのが、本作の魅力だろうと思う。
そんなわけで気軽に楽しい『Valheim』。今後もアップデートを期待したいところだが、億劫にならない程度に複雑化しないことを望む。贅沢な望みかもしれないが。