ビデオゲームとイリンクスのほとり

ブログになる前の軽い話は以下で話してます。■Discord : https://discord.gg/82T3DXpTZK 『ビデオゲームで語る』 ■映画の感想は『映画と映像とテキストと』というブログに書いてます。https://turque-moviereview.hatenablog.com/ ■Twitter ID: @turqu_boardgame

映画などの感想についてはこちら『映画と映像とテキストと』で書いています。

 

 

PS4

『ゴーストトリック』が13年経ってもプレイすべき傑作なのはなぜか?【ネタバレ無し】

『ゴーストトリック』のリマスター作品が2023年6月30日に、Nintendo Switch/PS4/XBOX/Steamでリリースされる。元々は2010年にニンテンドーDSソフトとして発売された作品だ。私が今までプレイしたアドベンチャーゲーム*1の中で、最高と思う一本だ。 【ゴース…

傑作『チェインド・エコーズ(Chained Echoes)』は単なる王道RPGではない

2022年12月にリリースされた『チェインドエコーズ(Chained Echoes)』。Steam/PS4/Switch/Xbox GamePassで遊ぶことができる2DのRPG作品だ。(日本語対応済み*1)。 スーファミからPS1時代の日本のRPGを彷彿とさせるビジュアル。その端正なイメージとは裏腹…

クセつよ傑作『キングダムカム』の実はあまり「クセのない」魅力

2018年に『キングダムカム・デリバランス(Kingdom Come: Deliverance)』という作品がPCでリリースされた。家庭用機版(PS4/XboxOne)も翌年の2019年に出ているので、今更話題にするにはリリースから随分と時間が経ってしまった作品でもある。2022年末のセ…

『AI : ソムニウムファイル』垣間見せる寒さへの自覚と自意識の哀しみ(ネタバレなし)

2019年にリリースされた『AI : ソムニウムファイル』。発売から随分時間も経ち、今更ながらクリアしたのだが、率直に感じたのは「キツイな」ということだった。このことはネットをはじめ、本作への評価で多く言われる「下ネタやギャグが寒い」こととも、もち…

『レトロチカ』は凄いゲームかもしれない(ネタバレなし)

2022年5月に発売された『春ゆきてレトロチカ』。プレイ開始当初は正直「これはキツいかもしれない」と思った。明確に悪い意味で。しかし、第1章が終わり、その後、数十分の展開を経たところで、印象はガラリと変わった。ここでは、終章までクリアして感じた…

『ダークソウル』はゲームにおけるパターナリズムへの華麗なカウンターである

本稿に素晴らしい編集を施していただいた記事が、『週末批評』という批評サイトに載っています。ぜひそちらを読んでいただければと思います。 『ダークソウル』はなぜ「不親切」なのか?──パターナリズムにあらがう「私の物語」の復興 | 週末批評 週末批評 |…

名作『テイルズ・オブ・アライズ』は、「もう一度、厨二で良いんだ」と思わせてくれる作品

2021年9月。テイルズシリーズ25周年記念作品として、『テイルズ・オブ・アライズ』がリリースされた。海外レビューの点数の高さ(メタスコア87)に驚いた人も多いと思うが、クリアまでプレイしてみて非常にその評判の良さについても納得した。 本作はバトル…

『バイオ8』はシリーズで最もメタ的な視点に満ちた批評的傑作

『バイオハザード ヴィレッジ(以下、バイオ8)』は2021年4月に発売されたバイオハザードシリーズ本編の流れを汲む作品だ。"VILLAGE"の先頭4文字"VILL"をローマ数字のⅧに見立てており、本編としては8作目になる。またタイトルにある通り、一つの村を中心に物…

『It takes two』は「大切な人とプレイして欲しい1本」とかいう最大級のクソコメントがしたくなる傑作

『It takes two』は、2021年最高の1本になりうる作品だ。1人では遊べない。もちろんコントローラー2個を器用に1人で扱うことができれば、プレイ可能かもしれないが、そんな虚しさ200%の遊びをする人は少ないだろう。 このゲーム、とにかくよくできている。ま…

傑作『HAVEN(ヘイブン)』が描いた愛は何が特別だったのか?

イチャラブRPGとして話題になった『HAVEN』。2人の主人公のあまりのイチャイチャぶりに精神的なダメージを喰らった人も多いと思う。とにかく最初から最後までこのカップルはイチャイチャし続ける。しかしこのどうしようもなくバカっぽい物語はとても素晴らし…

『Untitled Goose Game』におけるベルは何を意味しているのか?

2019年にリリースされたガチョウが主人公のゲーム『Untitled Goose Game〜いたずらガチョウがやって来た!〜』は、かなり独特の雰囲気をまとっている。 日本語タイトルの副題にある通り、ガチョウが色んなイタズラをして、街の人たちを困らせる、というコン…

『スノーランナー』が示唆する「男らしさ」表現の未来

2020年9月に日本語版がPS4で発売された『スノーランナー(SnowRunner)』。どういうゲームか一言で表現するならば「荷物を運ぶトラックシミュレーター」だ。荷物を運ぶために走る道路は、日常で見るような舗装された道路とは限らない。獣道のようなわずかに…

『トニーホーク プロスケーター 1+2 』で初心者が10万点を取るためのガイド

2020年9月に発売された『トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2 (Tony hawk's Pro Skater 1+2 )』。私はPS2で発売された『3』以来のプレイで、ほとんど操作を忘れていたため、最初、よく分からずに苦労した。同じような悩みを抱えている購入者もいると思う…

『ゴースト・オブ・ツシマ』の「変な感じ」を受け入れないことは、不寛容なのか?

2020年7月17日に発売された『ゴースト・オブ・ツシマ(Ghost of Tsushima)』。元寇をテーマにした侍が主人公のオープンワールドなアクションゲームだ。侍が広大なフィールドで冒険するという作品は、多くの日本人ゲーマーが長く待ち望んだ作品だった。そし…

傑作『ラストオブアス2』のポリコレ表現とエリーの最後の決断について

2020年。前作から7年ぶりにリリースされた『ラストオブアス パート2(The Last of Us Part 2)』は、間違いなく傑作だった。まさかこれほどの傑作が生まれるとは、前作のあまりに素晴らしいラストシーンからは想像ができなかった。これ以上は蛇足にしかなら…

『ラスト・オブ・アス』のラストの圧倒的な素晴らしさについて

2013年に発売された『ラスト・オブ・アス(The Last of Us)』(以下、ラスアス)は、ゲーム史に何十年も残る傑作ゲームだ。そろそろ『Part 2』が発売されるこの時期に、どうしても書き残しておきたいと思い、この記事を書くことにした。本稿はネタバレ全開…

『ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン リマスタード(The Wonderful 101 : Remastered)』で再びこのゲームの素晴らしさを思い知った

2020年リリース。2013年にWiiUで発売されたこのゲーム。リマスターでSwitch/PS4/Steamに帰ってきた。7年ぶりにプレイしてみて、やはりこのゲームは大傑作だと改めて思った*1。本作は、下手の横好きを自認するアクションゲーマーにこそ遊んで欲しい。ゲーマー…

『十三機兵防衛圏』必然性の物足りなさとその革新性

2019年。ヴァニラウェア制作。主人公が13人もいるアドベンチャーゲームと聞いては、その手の群像劇的なゲームが大好きな自分としてはプレイしないわけにはいかなかった。クリアして、アーカイブを読み倒す楽しさを十分に堪能したので、元は取ったなと思う。…

『デス ストランディング』はプレイする人みんなを批評家にする

2019年リリース。小島秀夫監督作品。『デス ストランディング』(以下、デススト)は、今年、発売前に最も注目されたゲームだろう。何が面白いのか分からない訳ではないのに、なかなかその魅力を言葉にする事が難しい。そんな不思議な作品であるが、個人的に…

『キャサリン フルボディ』をクリアした

良かった。ゲーム部分はブロックを適切に移動させながら上へ上へと壁を登っていくパズルゲーム。パズルゲームらしく抽象度が高く、壁やブロックがその物語世界の中で何を表現しているのかが特に明示されないので、物語パートとゲームパートの分離度が非常に…

『デトロイト:ビカム ヒューマン』にしっくりこない理由

2018年にソニー・インタラクティブ・エンタテインメントから発売された『デトロイト:ビカム ヒューマン(Detroit : Become Human)』という中々評判の良いゲームがある。この作品は、一般的にアドベンチャーゲームと呼ばれるタイプのゲームであり、いくつか…

『ビートセイバー(Beat Saber)』をプレイした。

PSVRで『ビートセイバー(Beat Saber)』をプレイした。Moveコントローラーが2本必要なので、始めるには少し敷居が高いが、これは良いゲームだった。 このゲームのプレイ動画などを見れば、どういうゲームなのかはだいたい想像がつくと思う。そして実際、そ…

『ドラクエ11』になぜ我々はガツンとやられてしまったのか?

※本記事はドラクエ11の結末を含め様々なネタバレを含みます。 『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』は名作である。これはプレイ開始当初には考えもしなかった評価である。しかしクリア後そのように評価せざるを得ないという気持ちになった。おそらく…

【レビュー】No Man's Sky(ノーマンズスカイ)~あらゆるスピードを超えた先にあるもの~

「ゲームらしさ」とは一体何なのだろうか。ゲームをするというのは、何かを競い合ったり、課題に頭をひねったり、世界を救ったりすることだけではないはずだ。ただ単にプレイをする。ただコントローラーを操作させるだけでもいいじゃないか。 ノーマンズスカ…

名作『ウォッチドッグス』に見る不気味な「メタスコアの谷」

メタスコアという数字がある。おそらくコアなゲーマーには説明の必要もない当たり前の存在であろう。その存在を知っているばかりか、その功罪についても、また一家言ある方も多いと思う。 メタスコアとは、アメリカのMetacriticというサイトが集計している映…

【コラム】PS4のSHARE機能を通して見えてくるSNSで僕たちが共有しているモノ

PS4

2/22。PS4を購入した。このPS4について色々と言いたいことはあるのだけど、1つだけ。PS4の今回の目玉と言っていい機能、SHARE機能について書いてみたい。 ■圧倒的に簡単なSHARE機能 このSHARE機能。一体何かと言えば、プレイしたゲーム動画のリアルタイム配…